My Guitar Roots

音あと

前回初めて買ったレコード盤について触れました。
今回は初めてギターを弾くようになったいきさつについて書きたいと思います。

私は福岡県の八幡で生まれました。
 3歳くらいの時に母の実家がある福岡でも大分県の県境にある町(というか村?)に越してきまして、そこが現在の私の実家となりました。
 それからその地区の校区内の小学校に通うことになるわけですが、戦後第何次かのベビーブームにもかかわらず、母校の小学校は1クラス30人の小さな小さな学校でした。

 引っ込み思案の私は何の特技もなく、ただただ退屈な毎日を過ごしていました。

 母校での主だった行事というか、主流だったのはソフトボール...クラスの男子生徒は15人、レギュラーは9人でもちろんあぶれる生徒も...で、もれなく私もその一人だったわけです。

 当時の私は運動音痴に加え、手の大きさというか指の長さが人一倍短く、ソフトボールを掴むのに四苦八苦していたのです。
 体力測定のソフトボール投げでは、20mも投げれず😢
というかソフトボールの1号サイズは結構な大きさで、投げようとしてもスッ抜けしてしまって...

子供の頃ってスポーツできる子の人気が高いじゃないですか?
 自分にとって、このソフトボールが投げれないということ、ましてやバスケットボールなどの大きなボールを扱う球技はもっとダメというのは、かなりのコンプレックスになるトラウマだった記憶があります。
 足が速いとかがあれば救いようがあったんでしょうが、それもダメで、もうね~ダメ!ダメ!!ダメ!!!の相乗効果って感じでした。

 そんなわけで私の存在感や居場所は小学校時代に何にもなかったような気さえする、そして引っ込み事案に拍車がかかるような、そんな地味~な6年間だったわけです。

 前置きが長くなりましたが、そんな地味な私が中学2年生になって、ある事件が起こりました。事件というと大げさですが、それだけ衝撃的だったということで。

 小学校高学年くらいから音楽に目覚めてビートルズやラジオから流れてくるポップスなんかを聴いてましたが、当時は音楽っていいな~くらいの感覚。それが中学2年生の時にラジオから流れてくる曲に釘付けになりました。

それがThe Eaglesの”Hotel California”だったわけです。

★衝撃の出会い The Eagles “Hotel California”

 まずはレコード店でLPレコードを買って、とにかく擦り切れるくらい聴きました。来る日も来る日も聴いて...
ギターが弾きたい
 そして子供としては人生で初の勝負に出ました。親におねだりしたのです。
エレキを買って!
と...
 私の買ってもらったFresherという、当時でも安価なエレキ・ギターとして販売してましたが、それでも3万円を超えていたので、おねだりするにはあまりにも高価。
 罪悪感を感じながらも、欲望には勝てず、お願いにお願いを重ねて買ってもらいました。

★最初のギターFresher レスポール
 自分のもっていたFresherレスポールは廃棄してしまったので、画像は同タイプのFresher

 もうねーーー嬉しくって嬉しくってたまらないんだけど、最初の難関が待ち構えていました。
どうやって弾けばいいの???😱
そうしてギターは鑑賞用の置物になっていくのでした。

でも転機はやってくるのです。
 ギターを買ってから、しばらくして8つ上のいとこのN兄ちゃんが大学の夏休みで我が家に遊びに来たのです。そして私のギターを見るなり「買ったんだ~。弾けんのか?」と...
 何にも弾けないといい、Hotel Californiaが弾きたくて買ったことを伝えると...
 N兄ちゃんが、その場でHotel Californiaを弾き始めるではありませんか!!!

 目の前でギターを弾く人すら見たことのない私は完全に舞い上がってしまって、どうしたら弾けるのか?みたいなことを聞いたような気がします。どんな回答をもらったかも覚えていませんが、そういう会話の中で「Jeff Beckってもっとすごいぞ!」との神言!

もうね買いに行きましたよJeff Beck...
といっても何から買っていいか分からない。
レコード店で買ったのは名作”Blow by Blow”でした。

★弾いてる姿もカッコいい Jeff Becj “Blow by Blow”

 Hotel Californiaが1976年作、Blow by Blowが前年リリースなのでレコード店にもそれが置いてたんでしょうね。
 Blow by Blowは現在のジャズ・フュージョンの走りの名盤ですが、当時の私はまだまだ子供で「えーっつ歌がない!」と戸惑いを隠せませんでした。がしかし、師匠の教えは守らねばと、せっせと聴く毎日でした。今ではJeffが私のフェバリット・ギタリストの筆頭になるわけですが、この出会いがなかったらどうなっていたか分かりません。

 横道にそれてしまいましたが...Hotel Californiaもやっぱり聴いていて、どうにか弾けないかな~と悩む日々を送っていました。そんなある日、本屋さんでまたまた出会ってしまったのです。Young Guitarというギター雑誌に...しかもメイン記事がHotel California!で
“Hotel California”
 のタブ譜あり!
これがYoung Guitarを初めて買うことになる馴れ初めでもありました。

★実家にありましたYOUNG GUITARバックナンバー1978年4月号!

 これで準備が整ったわけですが...世の中は甘くなく、すぐにHotel Californiaが弾けるわけでもなく、多分それっぽく弾けるようになるのには、かなり後だった気がします。

 引っ込み事案で地味に過ごしていた私でしたが、田舎の小・中・高校生時代ではギターを弾くやつも珍しかったのでしょう。そこからギターがきっかけだったり、ギターというカテゴリーで何となく認知してもらえるようになり、そして今の私があるように思えます。

 子供のときにであった宝物のような音楽...私の人生に大きな喜びを与えてくれました!

P.S
久しぶりにHotel Californiaを弾こうとしましたら。
かけらも覚えていませんでした😢
 還暦にライブをやれればと思っているので、レパートリーにできるようになりたいなと思いました!

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